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【サブコンとは?】建設業界の紹介と現場代理人の仕事。

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元現場代理人として働いていたぼくが、サブコンについてご紹介します。特に、新卒で入社を考えている方に参考にして頂ければ幸いです。

しかし、これだけの情報化が進んでいるにも関わらず、サブコンに関する仕事内容・勤務形態、業界情報などほとんど実態が掴めないという方が多いのではないでしょうか。

そもそもサブコンという単語を知らなかったり、詳しく御存じない方が沢山いらっしゃいます。もっと詳しく、厳しくも面白い業界のサブコンについて知ってほしいと考え、記事を書いていくことにします。

そもそも、サブコンとは何なのでしょうか

サブコンとは、ゼネコンの下請などとして、土木・建築工事の一部を請負う建設業者を指す。

日本においては設備工事が多い。 特定工種の工事だけを請け負う専門工事業者あるいは元請業者から工事の一部を請け負う下請業者・サブコンといえる。~wikipedia

ウィキペディアで調べても悲しくなるくらいよく分かりません(泣)。

そこで、まずはゼネコンについて理解しなくてはなりません。多くの方はゼネコンならご存じだと思います。

ゼネコンとは、元請負者として各種の土木・建築工事を一式で発注者から直接請負い、工事全体のとりまとめを行う建設業者を指す。 ~wikipedia

いわゆるスーパーゼネコン5社の名前はどこかで目にしたことがあるでしょう。この5社はゼネコンの中でも飛びぬけて大きな規模の会社です。

会社名 分類 売上(単独) 売上(連結)
清水建設 スーパーゼネコン 1兆1,848億円 1兆3,361億円
竹中工務店 スーパーゼネコン 1兆394億円 1兆3,085億円
鹿島建設 スーパーゼネコン 1兆325億円 1兆4,577億円
大成建設 スーパーゼネコン 1兆251億円 1兆1,719億円
大林組 スーパーゼネコン 9,636億円 1兆2,457億円

ゼネコンは、施主(建物を建てたいお客様)から工事を一式(全て)で請負い、下請け業者を取りまとめます

土木・建築ゼネコンの監督(施工管理職)の仕事内容は大きく分類して以下の4つです。

・安全管理(事故がないよう対策を取る)

・工程管理(工事がスムーズに進められるよう業者を調整する)

・原価管理(予算範囲内で工事を進めるようお金の管理を行う)

・品質管理(設計図通りのものができているか確認する)

以上が施工管理職の主な仕事内容です。これを一般に施工管理業務といいます。(4つしかないのかと思われるかもしれませんが、この4つが膨大な仕事量となっています。)

工事を直接行うことはありません。つまり、工具などを持って作業することは基本的にないということです。工事を行うのは下請けの職人さんです。そして、彼らに図面を渡して、工事の一切を指示するのが現場監督の仕事になります。

下請け業者(外注業者)とは?

土 木工事と建築工事では、下請け業者の種類が異なりますが、直接現場で作業するのは様々な種類の職人さん達です。大工ひとつ取っても、宮大工、型枠大工、プ レハブ大工、造作大工などそれぞれ専門分野があります。その専門分野で一人前になるには、何年あるいは何十年もかかってしまうので、餅は餅屋に任せる訳で す。

そこで建てられる建造物には、電気が必要であったり、排水設備や水道、エアコン、換気扇、スプリンクラーなどの人が使用するための設備が必要です。これらを電気設備、機械設備と呼びます。設備を施工するのは、ゼネコン監督並みの知識と経験、予算が必要な非常に難しい仕事です。

ゼネコンの監督は、土工、大工、足場とび、鉄骨とび、重量とび、左官工、雑工、はつり工をはじめ、建築の場合はさらに増えて、造作大工、ケイテン屋、クロス屋、ユニットバス屋、家具屋、サッシ屋、金物屋、石屋、フローリング屋、吹き付け屋、塗装屋、タイル屋など挙げればキリがないほどの人達を相手にしなくてはなりません。彼らの安全や予算を管理しながら、現場では図面を作成して指示し、問題があれば対応するという非常に大変な仕事です

そこへ、さらに手間がかかる電気設備、機械設備の対応まで到底できるはずもありません。そこでサブコンの存在が必要になるのです。

サブコンの立ち位置

サブコンの現場監督もゼネコンの監督とやることは同じです。ゼネコンの下請け業者の一員として現場に乗り込み、施工管理を行うのです。

一般的に、電気設備は電気専門の現場監督(現場代理人と呼ぶ)が付くように、機械設備も専門の現場代理人が付きます。

電気設備は、電気工を下請け業者として管理します。

機械設備は、冷媒配管工、ダクト工、消火配管工、ガス配管工、衛生配管工、保温工を下請け業として管理することになります。管理する業者数は電気より多いですが、仕事量は大差ありません。

電気設備の施工管理職になる方と機械設備の施工管理職になる方では、入社時に分類され、それぞれの分野を学習して専門性を高めていきます。ただし、電気設備は希望したからといって誰でもなれる訳ではありません。電気学科卒業が条件である場合が多いです。逆に、機械設備は学科はあまり関係なく、入社してから勉強する人が大半だと思います。

機械設備(管工事)の技術的な仕事内容を知るには管工事施工管理の参考書を読めば分かると思います。

2級管工事施工管理技術検定試験問題解説集録版《2015年版》

2級管工事施工管理技術検定試験問題解説集録版《2015年版》

 

 同じく電気工事について。

 

2級電気工事施工管理技術検定試験問題解説集録版《2015年版》

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 サブコンに就職するなら建設業界についても知っておく必要があります。

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 現場代理人の仕事内容

ここからはサブコン現場代理人の仕事内容をご紹介していきます。

なぜこのような記事を書くのかというと、新卒の方がすぐに辞めてしまうからです。会社にとっても入社する方にとってもミスマッチは不利益しかありませんので、できるだけサブコンの実態を知ってから入社されることを願っています。

建設業の施工管理職に新卒で入社した場合、初めは現場代理人の補助として、先輩方の下でモノや技術を現場で見ながら学んでいきます。一番初めの仕事は、おそらく朝礼当番です。

朝礼は、朝8時に現場へ行って職人と一緒にラジオ体操を行うのが1日のスタートです。それが終わると、各業者の「今日の作業内容の報告」や、各業者との「打ち合わせ」「KY活動」と呼ばれる安全確認までが朝礼として現場全体で行われます。そこで、職人をまとめて作業の指示を行います。(はじめは指示なんてできません。)

 

次に、覚えるのは工事写真の整理でしょう。工事は設計図に定められた通りのものを完成させなければいけません。しかし、その設計図を定めた設計士の方は、いつも現場にはいないので、現場の職人が本当に設計図通り作っているのか確認できません。そこで必要なのが、工事写真です。現場が進捗する度に、写真を撮りまくります。これは証拠写真としての意味合いが強いです。

 

そして、現場の材料の拾い出し、発注、他業者との打ち合わせなどが慣れてくればできるようになります。ここまで出来るようになれば新卒の補助としては一人前です。

工事に乗り込む前の計画段階は、2年目3年目になれば徐々に任せてもらえるようになります。図面作成や予算管理、各業者との発注金額の折衝、また、施主や設計士ゼネコンへの提案などですが、設計図で現場が理解できるようにならなくては無理です。

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現場代理人は一人前になるために、10年はかかると言われる世界です。現場によって施工方法や使用する材料、機器などが全く違うので、いつも勉強が必要です。しかし、焦ることはありません。現場を動かしながら勉強しても間に合います。

 

サブコンがキツイと言われる理由

ゼネコンの現場代理人は、2~3人で1組となって現場に常駐することが多いです。

一方、サブコンの現場代理人1人で数件の現場を掛け持ちする場合が多いです。もちろん、現場の規模によって異なりますので、施工金額が大きな現場であれば数人で1組となって現場に常駐することもあります

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しかし、基本的には現場へ常駐しないケースの方が多いと思います。つまり、1人で何件も現場を持つようになります。

つまり、Aの現場を見に行って、Bの現場で打ち合わせをして、Cの現場でトラブルが起きたから行く。そして、Aの現場でゼネコンの監督から呼び出しをされる。といったことが起こります。

これがサブコンの仕事がキツイと言われる理由です。日中絶え間なく移動することになるので忙しくなります。

新卒3年目の1日の動き

具体的に、現場代理人として1人立ちした時の一日の流れを見ていきましょう。

私は当時、大規模商業施設を先輩と二人1組で施工管理をしていました。また、別件で新築マンション工事の現場代理人を同時進行で1人で行っています。

・午前7時、会社へ出社

だれもいない会社に出社し、出勤簿をつけて社用車で現場へ向かいます。移動は全て社用車です。

・午前7時半、大型商業施設の現場事務所到着

現場の朝礼前に今日の仕事内容を確認します。先輩がいる時は仕事の質問をしますが、先輩も現場を掛け持ちしているので、実質現場には1人です。また、下請け業者と当日の仕事の打ち合わせをします。

・午前8時、現場の朝礼

工事に入る各業者が全員集まり、ゼネコンの指示を聞きながら、ゼネコンの下請け業者として作業内容の確認を行います。それが終わると、今度は自分たちの下請け業者を集めて、改めて注意事項、安全確認、作業内容の確認、現場を見ながら施工の打ち合わせを行います。

・午前9時、現場事務所でゼネコンとの施工打ち合わせ

施工図作成を任されていたので、ゼネコンの図面担当の監督に質疑を行い、施工図に反映させます。暇だったら、雑談でもしながら楽しく話します。

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・午前10時、現場で施工上の問題が発生

下請け業者が「図面通りでは、施工できない」と言ってきました。すぐに事務所から現場へ行き、施工要領を確認し、代替案を提案します。それでも、無理だと言われる場合がありますが、それしか方法がないならば、お願いしてやってもらいます。

職人は工事の出来高で給料が貰えるので、時間を無駄にしたくないのは当たり前です。職人は面倒な作業や無駄な作業を極端に嫌います。計画通りにいかないならば、気分は良くありません。

建設業では各業者とのコミュニケーションは非常に大切です。サブコンは、ゼネコンの各業者との調整が非常に多くあります。頻繁に他業者と打ち合わせやお願いをしなくてはなりません。気難しい人や気さくな人、怖い人までいます。仕事ですので割り切って言いにくいことでも言えるようになる必要があります。基本は皆さん社会人なので話は聞いてくれますので心配しなくて大丈夫です。

・午前12時、現場で明日の作業の打ち合わせ

これを現場では昼会とか中礼と呼びます。ここでは、あす以降の作業の打ち合わせを業者間で行います。自分の下請け業者ができるだけ快適な作業を進めることができるよう話し合いをしなくてはなりません

しかし先ほども申し上げましたが、サブコンは、ゼネコンの各業者との調整が非常に多くあります。色んな方にお願いを聞いてもらわなくてはいけません。そして、昔からの慣習でサブコンは立場が弱いです。今では昔ほどひどくはなくなったそうですが、歳を取った方は邪魔者扱いをすることがあります。

そうなると打ち合わせが非常にやりにくくなってしまいますが、そこはあなたの実力次第です。どの業者も問題がないような提案を行えばいいのです。これは難しいと思いますが、駆け引きでもあります。先輩の姿を見て学んで下さい。

・午後13時、もう一つ担当現場、新築マンション工事の定例会議へ出席

中礼が長引くと、昼飯を食べる暇もありません。すぐに違う現場へ急行します。定例会議とは、1週間に一度ある会議です。

前日に作成しておいた図面の質疑応答書や施主への提案資料や求められていた工事写真の提出などをゼネコン、設計事務所、施主に見てもらいます。そこで、工事における疑問を解消したり、現在の進捗状況を把握します。

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・午後15時、マンション現場で仕事をしてくれている下請け業者の話を聞く

規模がそこまで大きくないので、私は常駐していませんが、こちらにも下請け業者の職人が現場にいるので話を聞きます。ここで色々な打ち合わせをして、今後の工事の計画を立てておきます。問題がなければゆっくりたばこ休憩でも付き合ってコミュニケーションを取っておきます。

・午後16時、商業施設の現場事務所へ戻る

今日の現場の進捗状況を見て、今後の予定を頭で思い描きます。そして、必要な材料を発注したり、施工図を作成します。

・午後17時、会社から緊急の修理を依頼される

私の会社が施工したあるスーパーで水漏れが発生したので「すぐに向かえ」と命令が入ります。このようなことは日常茶飯事です。

住所を聞いてすぐに急行します。スーパーの施設担当者に話を聞いて、現場を見せてもらいます。幸い、簡単な修理で直るので、自分の持っていた工具で修理し、対応します。まだ新しい施工現場だったで、アフターメンテナンスはタダで対応します。

・午後19時、会社に帰社

この時間になってようやく会社の同僚や上司と顔を合わせます。今日の出来事や話を上司に報告します。朝からほとんど休憩できていないので、ようやく休憩時間です。

・午後20時、2つの現場の施工図作成や各種書類作成

ようやく本腰を入れて、あす以降の準備を行えます。仕事はこれからです。私は施工図を作成するのがまだまだ遅かったので時間がかかっていました。しかし、急ぎの仕事なので帰れません。

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・午後22時30分、会社の命令で退社しなくてはなりません。

もし仕事が終わっていなければ、そのまま居残りですが、なんとか終わりました。無事に帰宅です。当時は工事出張で1人暮らしをしていたので、帰りは毎日外食でした。

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以上が、平均的な1日の動きです。忙しい時は大抵が午前様です。このサイクルが月曜日から土曜日までになります。ちなみに私の月平均残業時間は170~200時間くらいだったと思います。もちろん、ほとんどサービス残業です。

新卒の入社を検討している方に知っておいてほしいこと

新卒の方でよく勘違いされているのですが、建設会社は週6日勤務です。会社の説明を鵜呑みにしないようにしてください。会社の出勤簿には週5日勤務として記載しますが、残る1日は休日返上タダ働きしなくてはなりません。このことを知らないと、すぐに辞めてしまうことになります。

なぜそんなことが起こるのか?その理由は、現場が週6日で動くからです。自社の都合で現場をストップできないですよね。

また、大きな会社ほど仕事は忙しくなると思います。というのも、大きな会社ほど仕事量が膨大になるのです。工事に関する書類など厳しくチェックするようになるからです。また、請負う工事も沢山あるので、現場代理人が1人で何件も工事を担当しなければならないことも理由のひとつです。

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私は運が良くて、最大で2ヵ月半休みがないのを経験した程度でしたが、先輩の中には5カ月や半年間休みなしを経験されている方が何人も居ました。これはデキル人ほど休みがなくなります。常に4件程度現場を持っている代理人は、毎日どこかの現場が動くので、現場の責任者として休むことができないのです。

参考になるマンガ

今回紹介した内容がマンガで分かりやすく説明してある書籍がありましたのでご紹介します。

サブコンの現場代理人(電気設備)として働く主人公の過酷な仕事を描いた物語です。非常にリアルな内容ですので、サブコンについて知りたい方にはめちゃくちゃ良書です。主人公がかなり病んでますがその気持ちも分からなくはありません笑。実際、精神的におかしくなって辞める人も多い業界です。

ブルーカラー・ブルース (Next Comics)

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このシリーズは面白いのでもう一冊紹介します。証券会社についてですが、会社で若手として働く方は共感できるところがあると思います。

雨宮鬱子の証券会社で働いたらひどい目にあった (Next comics)

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とにかく就職するなら甘い世界はどこにもないということです。大学を卒業して、ワクワクどきどきの心境だと思いますが、

就職は地獄だと思って腹をくくって下さい。

それぐらいの気合いが必要です。そうでなければどこへ行っても考えなしにすぐ辞めることになるでしょう。いくらきつくても死にませんから大丈夫です。

夢を壊すようなことばかり書いてしまいましたが、もちろんサブコンの現場代理人としての仕事に面白さはあります。私は向いていたと思っていますが、向いている人には本当に面白い仕事です。

現場代理人のやりがい

ここからは、サブコンの現場代理人の「やりがい」や「どんな人が向いているのか」を伝えたいと思います。あくまで、私個人の感想や所属していた会社での話なので、大小違いはあるはずですが参考になると思いますのでご覧ください。

やりがいについて

建設業は3K(キツイ、汚い、危険)と言われ、キツいばっかりの仕事なのではないかと想像されるかもしれませんが、その反面やりがいはあります。

一番のやりがいは、自分の現場を無事に竣工させた時の喜びです。これはサブコンに限らずどんな職業でもそうだと思いますが、仕事を終わらせた時というのは嬉しいものです。

特に建設業の現場代理人の仕事は、沢山の苦労をして竣工させる現場には色々な思いが詰まっています。いつまでも形として残る仕事なので、その現場を見る度に当時のことを思い出せるのはいいですね。

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ただし、サブコンの現場代理人は1つの現場が終わっても一息つく間もなく他の現場が進行しているのでほとんど暇になることはありませんが。。

仕事の面白さ

現場代理人という職種の醍醐味は「自由だということ」です。裁量決定権が大きいと言っても良いでしょう。現場において会社員というより個人事業主の社長のような感覚かもしれません。どうゆうことかイメージがつかないと思いますので説明していきます。

 ①工事予算を自由に配分できる。

現場代理人は予算管理も仕事のひとつです。工事を請負い受注した金額から会社の利益を差し引いて、残りの工事関係費はほぼ全て自分で用途を決めることができます。その内訳の概要は材料費・労務費・経費です。

例えば、現場に大きな機械を搬入する際は搬入計画を立てます。レッカーで据え付けるのか、人力でいけるのか。材料を選ぶ際には、設計図通りでいくのか、もっと安い材料を使う計画を立てるのか。現場事務所が必要なら、どのアパートを借りるのか、駐車場は必要なのか。などなど

スムーズに工事を進める為の手段はほぼ全て自分で決定できます。受注金額の大きな現場であればあらゆる可能性を考慮して、好きにお金を使えるので現場代理人の腕の見せ所です。飲み会をしたいと思えば、経費で飲みに行けたりできます。

数千万~数億のお金を動かすのは、非常にダイナミックで社長になったような感覚です。これが現場代理人の一番の面白いところだ言う人は多かったです。

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 ②自由に行動できる。

会社は現場代理人にその工事の一切を任せるので、極端なことを言ってしまえば工事を無事に終わらせることができれば誰も文句は言いません。つまり勤務時間中であっても仕事が完璧にこなせていれば、どこにいてもあまり関係ないのです。

会社員は休憩時間や出勤時間が厳しく定められていますが、現場代理人個人事業主のように自由に走り回っています。ただし実際には、現場代理人の仕事量は膨大なので、一般的な会社員より少し自由が多いというくらいですので夢をみないようにして下さい。

※こんな感じなはずがありません↓↓

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 ③使う下請け業者を自由に決めることができる。

下請け業者(職人)にも色々な会社があります。自分とウマが合う業者がいる一方で、全く意志疎通をやりにくい業者もいます。お金を握っている現場代理人は、「あそこの業者はやりにくいから、あっちの業者を使おう」と自由に仕事を発注できます。

各業者との発注金額の交渉も面白い仕事のひとつです。下請け業者の社長と一対一の交渉です。設計図を見せて「見積もり下さい」「○○な現場で簡単だから、これくらいの金額で仕事やってくれませんか?」などといったやりとりで値引き交渉をしていきます。

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以上の3点を上げてみましたが、なんとなくイメージを掴んで頂けたでしょうか。ぼくも一人前になってお金を自由に動かせるようになった頃が一番楽しかったのを覚えています。

サブコン(建設業)の現場代理人に向いている人

最後にどんな人がサブコン現場代理人に向いているのかご案内します。

ズバリ「素直で生意気な方がいい」

あまりにも真面目すぎると職人達のノリについていけません。すぐに辞めてしまうことになるでしょう。

職人は社会人なので最低限の常識は持ち合わせていますが、ほとんどは元ヤンキーです。言うことはズバズバ言ってきます。

自分に非がある場合は素直に認めて反省し、同じことを繰り返さないようにしてください。しかし、自分に非がない場合であっても職人達にズバズバ責められるのです。それにビビって言われまくっていては、現場代理人として成長できません。どんどん主張していく根性が求められます。しかも、案外生意気さを兼ね備えている方が職人は根性があるヤツだと言って可愛がってくれるのです。笑

彼らに対しては自分がどれだけ努力したかアピールすることも必要なのです。それは自分の立場を守る為でもあります。何もできないし、何も頑張らないやつだと認識されると現場代理人が苦労するはめになるのです。

これは駆け引きなのです。どうにもできない問題であったとしても、職人は「言ったのにそうさせなかった現場代理人が全て悪い」と考える生き物なので、言われるがままでは自分が苦しくなってしまう訳ですね。

最低でも、相手がどんな人でも親しく話せるくらいの会話力は必要です。

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まあ、職人は仲良くなれば本当に面白い人が多いのでご心配なく。ねちねちと怒るというよりはさっぱりとした人が多い印象です。

まとめ

きついと言われるサブコンですが面白さややりがいはあります。そして、現場は向いていれば大変面白い仕事ですので、実態を出来るだけ把握して就職活動に励んで下さい。

ありがとうございました。